こんにちは。鈴木貴之です。
今日は、英語学習においてよく語られる「小学生のうちに文法をしっかりやるべきか?」というテーマに、少し違った視点からお話ししたいと思います。
「小学生のうちに文法をやっておかないとダメ?」という声
保護者の方からよくいただくご相談のひとつが、
「中学になる前に文法をちゃんとやっておかないと、授業についていけなくなるのでは?」
という不安です。
確かに、英語の授業が本格化する中学校に入る前に、ある程度の知識を持っておくことは、一見“備え”として安心かもしれません。
でも、英語は「知識」よりも「感覚」のほうが大事な言語なのです。
そもそも私たちはどうやって母国語を覚えたか?
ちょっと思い出してみてください。私たちが日本語を覚えた時、最初にやったのは「文法の勉強」だったでしょうか?
違いますよね。赤ちゃんの頃から、
- お母さんやお父さんが話しかけてくれる言葉を聞く
- お話の読み聞かせを聞く
- テレビや絵本で自然な言葉に触れる
- それを真似して発音してみる
- 失敗しても何度もトライする
という「体験」を通して、気づけば文法も語順も知らないのに言葉を“話せるようになっていた”のではないでしょうか。
つまり、人間はまず「感覚」で言葉をつかみ、その後「知識」として整理していく順番のほうが、言語の自然な習得の流れに合っているのです。
英語も「母国語的に」育てることは可能です
英語も同じです。
小学生の段階で、「三単現のsは〜」などと理屈を詰め込んでいくのは、英語を「知識」として学ぶスタイルです。でもこの時期に本当に伸ばしておきたいのは、
英語の音やリズムに慣れること
絵や動作、状況とセットで英語を理解すること
話しかけられて、なんとなく意味がつかめること
意味はわからなくても、英語の音をマネしてみること
といった「体験的理解」です。
この段階で英語に対して「楽しい」「なんとなくわかる」「言ってみたい」と思える感覚を育てておくことで、後々、学校で習う文法や単語も“自分の中にしっくり入ってくる”ようになります。
文法はあとから“腑に落ちる”
実際、当教室の生徒さんでも、幼児〜小学生のうちに英語のやりとりをたくさん経験した子は、中学に上がったときに
「学校で習ってる文法が、BTCでやってたこととつながった!」
という声をよく聞きます。
例えば、
“Do you want to play?” “I’m hungry.” “He likes pizza.”
こうした表現を、遊びや会話の中で自然にたくさん使っていた子たちは、
- 「三人称単数って何?」
- 「疑問文の語順は?」
- 「be動詞と一般動詞の違いは?」
といった説明を学校で受けたときに、まるでパズルのピースがピタッとはまるような感覚になるのです。
つまり、体験として先に“感覚”を持っていたからこそ、知識があとから「腑に落ちる」わけです。
学習重視 vs 体験重視
文法を先にたくさん覚えた子と、体験ベースで英語に慣れ親しんだ子。その違いは、中学以降にじわじわと現れてきます。
たとえば――
文法重視で学んだ場合
- 中学英語のテストでは高得点が取れる
- でも会話のときは言葉が出てこない
- 英語=“覚えるもの”というイメージになりやすい
- だんだん「つまらない」「苦手かも」という気持ちが生まれる
体験重視で学んだ場合
- 最初は文法の説明が少し難しく感じることもある
- でも言葉の「使い方」が体に入っている
- 会話への抵抗がなく、口から自然に英語が出る
- 中学の授業でも「あ、それ知ってる!」という体験が増え、勉強も前向きになる
この違いは、数ヶ月では出ないかもしれません。 でも、3年後、5年後、そして社会に出るころには――「英語が“使える”子」と「英語が“わかるけど話せない”子」の間に、はっきりとした差が出てきます。
「分かる」より「使える」英語を
文法を早くから覚えていても、実際に「使えない」英語になってしまっては意味がありません。
「テストでは点が取れるけど、英語を話すのは苦手」
という状態は、日本の英語教育でよくある現象です。
私たちが目指すのは、「英語を通じて人と関わる力」「伝えようとする力」を育てること。
正解かどうかよりも、「伝えたい」という気持ちと、それを口に出してみる勇気を大切にしています。
そうすることで、子どもたちは
「英語で自分の気持ちを言ってみたい」
「分からなくても何となく聞こうとしてみる」
「聞かれたことに反応しようとする
といった“使える英語”の素地を作っていきます。
塩釜BTC英会話教室の取り組み
当教室では、小学生までは文法学習に比重を置かず、以下のような方針でレッスンを行っています。
- 英語の歌、ゲーム、絵本などを通じて、英語を「生活の一部」として体験
- フォニックスを取り入れ、音と文字のつながりを自然に習得
- 教科書やプリントではなく、「人とのやり取り」の中で英語を使う
- 発音やリズムを楽しみながら覚える
- 「間違いを恐れない」安心できる雰囲気を重視
こうしたアプローチにより、英語が「特別な勉強」ではなく、「コミュニケーションの手段」として定着していくのです。
まとめ:今しかできない英語の育て方を
小学生時代は、「体験」から英語を吸収できるゴールデンタイムです。
この時期に、無理に文法を詰め込んで“学ぶ英語”にしてしまうのか、
それとも、たくさんの「英語のシャワー」を浴びて“感じる英語”を育てるのか。
その違いが、中学以降の伸び方や、英語との関わり方に大きく影響してきます。
塩釜BTC英会話教室では、子どもたちが「英語が好き!」「話してみたい!」と心から思えるような環境を整えています。
英語を、将来の武器にしたい――そんな思いをお持ちの方、ぜひ一度、教室の雰囲気を体験しにいらしてください。
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