2021年からの中学教科書改訂により英語はこんな感じになる！

こんにちは！　鈴木貴之です。

先日2021年度からの教科書改訂に伴って、中学での英語学習がどうなるかという講座を受けてきました。

はい。今までも定期的に教科書改訂は行われてきました。しかし、今回の改定はかなり大きな改訂となるようですので、そのことについてお話をしたいと思います。

まず今までとは違うところは『小学校の英語との連携』が入ってくること。2020年から小学校でも英語を学ぶようになった影響です。

その結果、今まで中学1・2年で学んできた内容が小学校に降りてきて、高校で学んでいた内容が中学2・3年に降りてくる予定。

中学の英語が難しくなります。

そうです。また覚えるべき単語数も以前は中学で1200語でしたが、今後は小中で2500語に。

正直、今でも中学生たちは英単語を覚えるのに苦戦しています。それなのに、その数が増えたらどうなるか・・・火を見るより明らかです。

おそらく、今より英語が苦手になる生徒が増えるのではないかと考えています。かつ、今までの文法中心の授業ではなく、次のように変わっていきます。

もっと具体的に言うと、机上で文法を学んで単語を覚えればいいという話じゃなくなるということです。

口に出して使うというのが重視されて行きます。

これは、英語4技能（聞く・読む・話す・書く）のうち今まで読み書きしかしてこなかった反省で、聞くにプラスして「話す」もしっかり身につけてもらおうという方針なのです。

はい。「中学英語の習得難易度」は上がるでしょう。今まででの内容でも習得が難しかった生徒もいます。そういう生徒にとってはより英語が苦手と感じるようになるかもしれません。

そういう環境になれば得意な子はより得意になるでしょう。

おそらく「そこそこ得意」というのはいなくなって、できるか、できないかという2極化になっていくかと。

また、今まで評価されなかった、話すことに適性がある生徒はより評価されていくでしょう。これも良いポイントだと思います。

子供の適正でどうしても読み書きは苦手だ、という子はいるのです。でも、その子は口に出すのは得意だという場合があります。今まではそういう子を評価することはできなかったのですが、これからは変わっていくでしょう。

もちろん、どのように「話す力」を評価するかという課題はあります。ALTがいれば、共同で評価の仕組みを作ったりしていくでしょう。ないしは教育委員会が基準を設けるなども考えられます。

覚えたことを使ってコミュニケーションができるようになることを目指す授業内容が入ってくるでしょう。そうすると、「話す」指導まで入るのでひとつの単元に掛ける時間が増えます。

今まで文法指導に当てている時間が使われるようになるので、そちらの指導が薄くなる可能性があります。その結果、学校外での学習（自己学習にしろ、どこかで学ぶにしろ）が重要になってくると思われます。

私たちは常々「英語嫌いにならないには、英語を得意になるしかない」と言ってきましたが、今回の教科書改訂でその傾向はますます強くなりそうです。

じゃないと、せっかく英会話教室に6年も通ったのに中学で英語が苦手になった、ということになりかねません。今でもそういう事例を多数把握していますが、たぶん今後は増えるんじゃないかな・・・